サロンブログ

タコとウオノメの違い~そのメカニズム編~

by in フットケア 2019年6月9日

 


~こんにちは!歩き続けられる幸せ💛をお手伝いするSuashi です~

今日は私が所属している日本トータルフットマネジメント協会主催の

「多業種フットケア研究会」のセミナーに参加する為に大阪まで行ってきました。

 

毎回様々な分野で活躍している方々が色々な角度からフットケアに携わるお話をしてくれます。

今回もとても勉強になり、帰りの新幹線で忘れないうちにスマホのメモ機能に下書きして帰宅してからブログ書いてます。

 


神戸大学医学部附属病院 形成外科学科 教授  寺師浩人先生

 


糖尿病性足潰瘍の神戸分類を提唱している有名な先生らしいです。

 


神戸分類とは、糖尿病性足潰瘍を末梢神経障害(タイプ I)、末梢血管障害(タイプII)、感染症(タイプIII)
に3つのタイプに分類し、早期に適切な治療をして、適切なフットウェア(除圧や足底版の装着)下肢切断から救済することが目的としているらしいです。

 


糖尿病患者さんが「足病変(あしびょうへん・・・抹消神経障害や動脈硬化による血管障害)」を合併することが多くあります。また高血糖の状態は身体の抵抗力を落とし感染症になりやすいといわています。

 


糖尿病の患者さんは末梢神経障害の合併があると、極端な話、
釘を踏んでも痛みがない場合があり、自身で気づかない足の怪我を放置し、そこが潰瘍(かいよう)となり酷い場合は壊疽(えそ)を起こし、最悪その部分を切断する事態に繋がる可能性があります。

 


とても医療的な話ですが、
私の様な医療従事者ではないセラピストもお客様の足を観察して、異常がある場合は直ちに医療機関の受診を勧める必要があります。


なので「糖尿病の足病変」の知識はとても大切です。

 


さて、前置きが長くなりましたが今回の「多業種フットケア研究会」のテーマが開催地大阪の「
たこ焼き」と「足裏等に出来るタコ(胼胝)」にかけて「タコ祭」ということで、


寺師先生はあくまで「私見」と強調されてましたが、先生の
タコとウオノメの発生するメカニズムのお話がとても説得力があり、大変勉強になりましたので、こちらでも情報シェアさせてもらっちゃいます!

 


私の以前のブログでタコとウオノメの違いは説明させてもらいまし
たが、なぜ同じ足裏でタコとウオノメが併発したり、足指の間は何故よく魚の目になるのか?


寺師先生の「私見」を聞いて納得!目からウロコでした〜!

 


ご興味あれば前回の私のブログもご参照ください。

寺師先生曰く、タコ、ウオノメとも発生には慢性的な局部応力によって出来るとのこと。

応力(ストレス)とは?物体に外力が加わり、それに応じて物体の内部に生ずる抵抗力。

 

もうちょっと分かりやすく説明すると、例えばサイズが合わない靴を履き続け、靴からの摩擦(外力)を皮膚は受け続け、皮膚内部の抵抗力と皮下組織を守ろうと皮膚表面の角質が厚くなったり硬くなったりします。

そしてタコとウオノメの発生のメカニズムの違いは?

 

ウオノメは骨の圧が加わる場所にできて、タコは骨とは関係ない場所にできるそうなんです。

ウオノメは骨に対してローリングの応力(ストレス)が加わることにより角質層の下に芯を持った角質ができるそうです。

一方、タコは単純な横方向のズレの圧力でできるそうで、骨とは関係がないそうです。

確かに~、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、写真の不鮮明な白が骨です。

 

パンプスを履く女性で一番ウオノメができやすいのが第二中足骨の下の部分です。

 

そして多いのが指と指の間の足趾間にもウオノメが出来やすい場所です。

写真だとちょうど第四趾の中節骨部分にあたります。右となりの小指の爪の部分と骨の間に挟まれローリングの応力で皮膚の下にウオノメができたと思われます。

このケースもパンプスによる圧迫が原因のようでした。

寺師先生も強調しておられましたが、フットケア後に何を履かせるのかが重要だそうです。

適切なフットウエア(足底版や除圧の為のスポンジなどの装着、足に合った靴等)でタコやウオノメの再発を防ぎましょう。


フットケアサロン Suashi 👣素足